聴力は体力と同じように高齢化とともに落ちていきます。これは、病的なものと言うよりも、生理的なもので、いわゆる、老人性難聴といわれるものです。
加齢とともに聞こえが落ちることは、しかたのないことですが、不敏を感じるようであれば、積極的に補聴器をお使いになることをおすすめします。聞こえが良くなることで、生活の幅がひろがります。
さまざまな聞こえに対応するため、いろいろな補聴器がありますが、補聴器を装用するといっても、お使いになる方の聞こえがどの程度なのか、どのような状態なのかによって、使える補聴器のタイプや種類が違ってきます。目立ちにくい耳あな型の補聴器は、重度の難聴には向いていないケースも少なくありません。そのため、高出力タイプの耳かけ型が必要となりますが、重度難聴用の耳かけ型補聴器も、以前のものよりも小型化されてきています。
補聴器をつけたときに聞こえてくる音は、耳から直接入ってくる音とは少し違って聞こえます。補聴器のこのような性質をよく理解してからご使用いただければ、補聴器の音に、慣れることが早くなるでしょう。
補聴器はとくに話し声をよく聞き取れるようになっていて、言葉の内容を理解するのに大切な主に200~5000ヘルツの音を大きくするように作られています。
一方、耳から聞く音は、より広い音域にわたります。補聴器を使用すると、聞こえにくくなっていた音が大きくなって聴こえるので、音の印象も違って聞こえます。
聴力に合わせて調整した補聴器を正しく使えば、そのようなことはありません。ただ、補聴器をつけて耳にビンビン響くような音を続けて聞いていると聴力を悪くする場合があります。
このような時には、お店で大きすぎる音が出ないように補聴器を調整してもらってください。また、デジタル補聴器には、自動的に雑音を下げるタイプもあるので耳への負担が少なくなります。
4万~40万位まで、いろいろありますが、価格で選ぶより、ご本人の聞こえに合ったものがよいでしょう。お客様の、ご要望・使用目的を聞いたうえで、ご予算に応じた補聴器を選択させて頂きます。補聴器の丹羽で人気なのは、23万位のものですが、会議や講演会等、さわがしいところでも音の聞き分けをされたい方は、より高価なものをお勧めします。